解析手法、設計・施工への適用
冒頭で地質調査の重要な仕事は「分類すること」であると述べました。「専門技術の知識」や「調査技術の理解度」等で問われる知識や能力は、この「分類する」ためのものと言ってよいでしょう。
一方、土木構造物や建築構造物を建設するにあたっては、定量的な把握が求められることもあるでしょう。例えば地すべりの事例を考えてみます。
地すべりを防止する為には、滑動力を減らすか抵抗力を増す必要があります。滑動力を減らすためには、地すべり土塊中の土砂を排除することになりますが、どの程度排除すれば、どの程度滑動力が減ることになるのでしょうか。滑動力を構成する要因は主に重力です。従って排除した土砂の体積と密度が分かれば滑動力を概ね決定できることになります。
また土砂を排除したことによって滑動力を減らしたはよいのですが、減らした後の滑動力が抵抗力を上回っていれば地すべりは止まらないということになります。抵抗力は概ね摩擦によりますので、摩擦係数(少し難しい言葉で粘着力と内部摩擦角と言います)と垂直抗力が必要になります。垂直抗力はほとんどが重力の分力ですから、先の滑動力を求める時に副次的に求められますが、粘着力や内部摩擦角は別途定める必要があります。
土木・建築分野の地質調査においては、これらの値を定量的に決定することが要求される場合があります。「解析手法、設計・施工への適用」での出題は、このような要求に対する知識や応用能力が問われることになります。
カテゴリー:地質調査技士の資格試験について
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