地震防災
先に活断層調査について触れました。もちろん活断層調査も地震防災に関わる地質調査でしたが、地震防災に関する地質調査には、もっと幅広いものあります。
専門的な話ですが、地震の震源となる地震断層は面として表現されます。この面積が大きければ、全体として地震のエネルギーは大きくなります。この震源断層の面が、どう傾いてどんな方向を向いているか、更にどの向きにずれるかによって、地震の揺れは異なるものになります。地震防災のための地質調査は、震源断層について、この程度は解明できることが要求されるようになってきています。
一方、地震の揺れは観測点の地質状況によっても大きく異なります。観測点側で調査しなければならない事項としては、弾性波速度(P波、S波)、密度、ひずみに対する剛性率の変化、ひずみに対する減衰定数の変化などが挙げられます。どうしても全てを調べなくてはならないというものではありませんが、これらの調査を行うには、調査孔を利用したり、地表からだったりしますが、弾性波速度測定をはじめとする種々の原位置試験や室内試験を実施することとなります。
観測点側の地質調査の方法としては、現在大きく3種類程度の方法が確立されつつあります。調査範囲の広さと費用によって選択されているようです。
また兵庫県南部地震以降、「震災の帯」によってフォーカシング現象などが注目を浴びるようになってきました。このような現象を説明するには、3次元的な調査も必要となってきています。
震源についての調査は、中越沖や岩手宮城内陸の例を見ても、どうせ調べても大したことは分からないとも言えそうです。ならば、日本ではどこにいても近くで地震が起こることは、ほぼ確実なのですから、自分の足元が安全なのかどうかを調べることの方が大切なのではないでしょうか?
カテゴリー:その他の分野の実務
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