調査ボーリング
ここまでは、地質調査に仕事を歴史上の陰陽師に擬えて話を進めてきました。ここからは昨今の地質調査技士を含めた地盤調査の技術者が用いる種々の方法について紹介してゆきます。地質調査を行うにあたっては、大まかに言えば、これらの中から調査目的と経済性を勘案足手、方法を選択することとなってゆきます。
第一の方法は調査ボーリングです。地質調査とは調査ボーリングの代名詞と思っている人もいる位に広く知られた方法です。調査ボーリングではボーリングマシンと呼ばれる機械で小口径の孔を掘り、地盤の状態を調べる方法です。建設工事や石油採掘の現場でもボーリングマシンは使用されますが、これらのボーリングは削孔効率が重視されます。一方、調査ボーリングでは試料採取が重視されるため、比較的削孔効率は犠牲にせざるを得ません。
調査ボーリングでは、コアバレルと呼ばれる中空の管の中に試料が取り込まれます。コアバレルの長さにもよりますが、例えば1メートル長のコアバレルならば1メートル掘るごとに一度コアバレルを引き上げて試料を取り出さなくてはなりません。この揚降管作業が大深度の調査ボーリングでは、かなりの時間を費やすことになります。
一方、例えば石油掘削の現場では試料として採取する必要がないため、肉厚の掘削具で連続して掘削することができます。ただし、この場合でも繰り粉あるいはスライムと呼ばれる掘り屑は採取できますので、大まかな地盤状態の把握は可能です。
調査ボーリングは、それ自体が地盤状態の把握にもなりますが、削孔によってできた調査孔を利用して原位置試験を実施したり、採取した試料で室内試験を実施することで、より詳細な地盤状態を把握できるようになります。
カテゴリー:地質調査法の種類
調査ボーリング:関連記事
航空写真判読
一概には言えませんが、地質状況は地形に兆候が現れます。地形は目で見えるものと言えば、その通りですが、...
文献地質
文献地質というのが正しい用語なのかどうかはわかりませんが、要するに既に出版されている地質図やその他の...
地表踏査
高等学校の地学や、大学の地質学の授業では、なかなか調査ボーリングや物理探査まで実施するわけにはゆきま...
物理探査
ボーリングや開削を行わず、非破壊で地盤の物理量を測定する調査方法に物理探査というものがあります。測定...
物理検層
調査ボーリング孔内に、各種のセンサーや測定器を降下させ、種々の物理量を測定する調査方法を物理検層とい...
地下水調査
地盤は土粒子だけで構成されているのではありません。水も大切な構成要素です。地中の構造物に、土が及ぼす...
室内試験
採取した試料は、必要に応じて実験室のような室内に持ち帰り試験に供します。そもそも試料という言葉使いか...
サンプリング
サンプリングは広義には試料採取のことを指します。ただし調査ボーリングでは、掘削具を叩き込んだり、ねじ...
サウンディング
サウンディングは、英語で測深という意味です。語源まで遡れば、どうだか分かりませんが、音を表すサウンド...
昨今では、地質調査技士の他に、地質調査管理技士という資格が出来ています。
これは、地質情報の建設CALS/EC対応やGIS(地理情報)の利用が増えた事から、 それに対応できる技術者の育成の目的から設立されました。
自身の技術向上に向けて、こちらも是非チャレンジして見てください!
